2018年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[2J05-08] 放射線医学と生物影響2

2018年9月6日(木) 10:50 〜 12:00 J会場 (A棟 A41)

座長:吉田 浩子(東北大)

10:50 〜 11:05

[2J05] ラドンとトロンの吸入によるマウス諸臓器中の酸化ストレス緩和効果に関する比較検討

*小橋 佑介1、片岡 隆浩1、神﨑 訓枝2、迫田 晃弘2、田中 裕史2、石田 毅1、柚木 勇人1、石森 有3、光延 文裕4、山岡 聖典1 (1. 岡大・院・保健、2. JAEA・人形峠、3. JAEA・もんじゅ、4. 岡大・院・医歯薬)

キーワード:ラドン、トロン、抗酸化機能、酸化ストレス

低線量放射線の健康影響を検討する上で,ラドン療法の適応症の現象確認とその機構解明を行うことは有益である。このため,その一環として,ラドンとその同位体であるトロンの吸入によるマウス諸臓器中の酸化ストレス緩和効果に関する比較検討をした。すなわち,吸入濃度は500・2000Bq/m3,吸入時間は1・2・4日,臓器は脳・肝臓・腎臓・膵臓,指標は代表的な抗酸化物質であるsuperoxide dismutase(SOD)の活性と酸化ストレス指標である過酸化脂質の量と各々し,分析は定法に従った。その結果,概ねラドンと同様にトロンの吸入によっても抗酸化機能が活性化して酸化ストレス緩和効果が得られること,その効果はトロンの方が低濃度側で生じることがわかった。これは,両者の放射能特性の差異などによることも示唆できた。