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[2N20] ITER-grade タングステンにおける疲労予き裂導入と破壊靭性評価
キーワード:タングステン、破壊靭性、疲労予き裂
ITERや原型炉のダイバータ板の表面材料として熱特性とスパッタリング特性に優れ、トリチウムリテンションが小さいタングステン(W)が使用される計画である。しかし、Wは低温脆化、照射脆化、再結晶脆化の問題があるため、Wの使用に際しては破壊靭性の評価が必要である。破壊靭性測定のためには疲労予き裂を導入した試験片が用いられるが、延性に乏しいWに通常の引張疲労を負荷すると、切欠き底から発生したき裂は急速に成長して瞬時に試験片破断をもたらすので、疲労予き裂の導入が極めて難しく、そのため信頼性の高い破壊靭性の測定例は極めて限られている。そこで著者等は、最近、一軸圧縮疲労と3点曲げ疲労の併用により疲労予き裂を導入する技術を開発するとともに、市販の純Wの破壊靭性を評価した(JNM,498(2018)445-456)。本研究では、の手法を適用することによりITER grade Wの板材の破壊靭性を初めて測定・評価した。