2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 503-1 原子炉化学,放射線化学,腐食化学,水質管理

[3C10-13] ラジオリシス2、腐食化学

2018年9月7日(金) 14:45 〜 15:50 C会場 (B棟 B21)

座長:宮原 信哉(福井大)

15:00 〜 15:15

[3C11] 海水由来のハロゲン化物イオンによる水酸化ラジカル捕捉の塩濃度依存性の評価

*永石 隆二1,2、桑野 涼1、近藤 孝文2、神戸 正雄2、吉田 陽一2 (1. 日本原子力研究開発機構、2. 大阪大学)

キーワード:海水、ハロゲン化物イオン、水酸化ラジカル(OHラジカル)、捕捉反応、塩濃度

海水由来の塩分が水の放射線分解に起因する水素発生及び腐食に重大な影響を及ぼすことは福島第1原発(1F)事故以降、実験化学的に明らかとなっているが、純水や希薄水溶液系でのデータを入力した反応計算で、これらの影響を矛盾なく予測するのは依然として困難である。これは、計算の入力値である水の分解生成物のプライマリG値と同様に、水溶液中で起きる全ての反応(速度)が水溶液の塩濃度に依存するためである。本研究では、海水中のキー反応であるハロゲン化物イオンによる水酸化(OH)ラジカル捕捉を対象に、この反応の塩濃度依存性を速度論的に評価して、捕捉剤のハロゲン化物の種類の影響や、イオン雰囲気での反応の律速(補正)因子等について議論した。