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[3E10] 分子動力学法によるアルカリハライド溶融塩中のCs、Iの局所構造分析
キーワード:溶融塩、分子動力学法、セシウム、ヨウ素
アルカリハライド溶融塩は乾式再処理や溶融塩原子炉での溶媒としての利用が検討されている。これらの事故時には溶融塩からの核分裂生成物の放出が考えられるため、揮発性核分裂生成物であるCsとIについて蒸気組成や活量に影響を与えうる溶融塩中の局所構造の分子動力学法による分析を行った。分子動力学法のソフトウェアとしてMXDORTOを用い、LiF-NaF-KF(FLiNaK)塩もしくはLiCl-KCl塩中に溶解したCsおよびIについて、それぞれ濃度が0-5mol%の範囲で変化させたときの二体相関関数および配位数により局所構造を評価した。塩中各元素の配位数のCs濃度依存性およびI濃度依存性からは、CsとIはFLiNaK塩中およびLiCl-KCl塩中の双方で相互に結合しやすい傾向を示し、また二体相関関数からLiCl-KCl塩よりもFLiNaK塩中においてよりその結合が強いことが示された。