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[3P12] 多目的のプルトニウム利用戦略に合わせたPWR炉心設計の最適化
キーワード:Pu燃焼、軽水炉設計、多目的最適化、遺伝的アルゴリズム
軽水炉は現行炉から設計変更により低減速スペクトル炉などのように多様な中性子スペクトルを実現できることから効率的なプルトニウム(Pu)燃焼が実現可能である。本研究では炉心パラメータがPu収支に与える感度を明らかにし、核的安全性を考慮した上でPu燃焼度最大化に最適な軽水炉の炉心設計を多目的最適化手法を用いて提案する。まず燃料対減速材割合、Pu富化度、不活性母材添加率、MOX燃料保管期間の4つのパラメータについて感度解析を行った。次に燃料対減速材割合、Pu富化度、MOX燃料保管期間の3つのパラメータについて、Pu低減率及び燃焼期間が最大且つピーキング係数が最小になる最適な範囲を遺伝的アルゴリズムにより決定した。その結果、燃料対減速材割合が0.5から1.74、Pu富化度が12から25 wt.%、保管期間が0から19.6年の範囲の場合に3つの要件を満足する最適な範囲であることが明らかになった。