2019年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[1C11-15] 核種移行1

2019年9月11日(水) 15:35 〜 16:55 C会場 (共通教育棟 1F C13)

座長:桜木 智史(原環セ)

16:20 〜 16:35

[1C14] 不飽和な一次元カラム充填層を用いたセシウム移行挙動に関する基礎的研究

*小暮 将之1、小堤 健紀1、新堀 雄一1、千田 太詩1 (1. 東北大)

キーワード:不飽和層、遅延係数、相対浸透率

地下水面よりも浅い地下へ放射性廃棄物を処分する際には,土壌粒子の間隙に液相と気相が混在する不飽和層中の核種移行を考慮する必要がある.不飽和層においては気相の混在により,移行経路が制限されることに伴う屈曲率の増大や,固相との接触が減少することに起因した核種収着能の低下といった移行挙動への影響が考えられる.そこで本研究では,処分場周辺の不飽和層を模擬した一次元カラムを用いてセシウムの移行挙動を実験的に調べるとともに,移流拡散方程式により遅延係数を試算した.その結果,得られた遅延係数は従来の核種移行評価で用いられているものと同程度に見積もられた.一方,同様の実験を行った発表者らの既報では遅延係数が従来評価より小さくなる結果が得られている.本研究ではカラム上端から下端方向へセシウムを移行させたのに対し,既報では逆方向で実験を行っており,流れ方向の影響が顕著になる可能性が示唆された.