2019年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-3 ビーム利用・ターゲット

[1M07-12] 量子ビーム利用

2019年9月11日(水) 14:45 〜 16:20 M会場 (共通教育棟 3F A31)

座長:菅 晃一(阪大)

15:30 〜 15:45

[1M10] 化学増幅型レジスト薄膜の電子線照射における熱影響

*井狩 優太1、岡本 一将1、前田 尚輝1、誉田 明宏1、古澤 孝弘1、田村 貴央2 (1. 阪大、2. 株式会社ニューフレアテクノロジー)

キーワード:化学増幅型レジスト、パルスラジオリシス、電子線

近年、半導体デバイスの集積化は継続して進み、それに伴い半導体原板(マスク)上のパターンに求められる精度も高くなっている。電子線描画により基板上で発生する温度上昇がレジスト分子内で誘起される反応を促進し、レジスト感度を向上させる事が知られている。すなわち、基板上での不均一な温度上昇はパターンの歪みにつながる。そこで、本研究では、電子線照射による温度上昇がレジスト薄膜に対して与える影響を、化学増幅レジストの構成要素である光酸発生剤とポリマーの放射線化学反応に着目して調べた。基板の温度を上げ、電子線照射を行った薄膜中での酸の発生量を測定する事で、酸の発生量変化が感度を向上させる要因の1つであることを明らかにした。さらに、パルスラジオリシス法を用いてレジスト中での初期過程についても検討した。