2019年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[2B05-09] 福島第一原子力発電所の汚染分析2

2019年9月12日(木) 10:35 〜 12:00 B会場 (共通教育棟 1F C12)

座長:杉山 大輔(電中研)

11:20 〜 11:35

[2B08] 放射性物質によるコンクリート汚染の機構解明と汚染分布推定に関する研究

(4)セメント系材料に対するCs、Srの収着挙動のモデル化

*富田 さゆり2、丸山 一平1、芳賀 和子2、山田 一夫3、五十嵐 豪4、駒 義和5、細川 佳史6 (1. 名大、2. 太平洋コンサルタント、3. 国環研、4. 東大、5. JAEA、6. 太平洋セメント)

キーワード:収着、相平衡モデル、セメント、Cs、Sr、変質、溶脱、炭酸化、福島第一原子力発電所

福島第一原子力発電所の廃炉時に発生する大量のコンクリート廃棄物の処分計画において、放射性核種の移行予測は、事故後から廃炉時までを考慮することが必要である。汚染源および処分対象物に含まれる放射性核種のうち重要核種であるCsとSrは、セメント系材料中のC-S-Hに収着されるため、これらの移行予測を行うには、Cs、SrとC-S-Hとの相平衡を考慮する必要がある。収着量にはC-S-HのCaO/SiO2モル比(C/S比)が大きく影響し、このC/S比は、セメント種類、溶脱や炭酸化等の経年変化によって変わるため、Cs、Srの移行予測にはC/S比の変化に対応できる相平衡モデルが必要である。
本報では、表面錯体反応を用いたC-S-HとCs、Srの相互作用を、C/S比を変えた合成C-S-Hに対するCs、Srの収着試験結果にフィッティングしてモデル化した。また、モデルを用いて模擬変質試料に対する収着を再現した。