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[2D03] α線治療のためのHeイオンマイクロビームDNA照射分析の基礎研究
キーワード:Heイオンマイクロビーム、ガラスキャピラリー、細胞照射、DNA修復、α線治療
がんの治療法の一つに放射線療法があり、粒子線治療は、生体内で光子線と比較して正常組織への被曝を最小限に抑え、がんの病巣部にピンポイントで照射できるというメリットがある。しかし、重粒子線の生体影響はいまだ解明されていないことも多い。本研究の目的は、1つ1つの細胞に対する照射が可能である、ガラスキャピラリーマイクロビームを用いて個々の細胞に対する放射線被ばく量とDNA損傷量を正確に測定し、細胞のDNA修復分子動態・細胞運命決定を解析することである。今回、ペレトロン加速器を用いたHe2+ガラスキャピラリーマイクロビーム照射にて、DNA損傷の可視化実験を実施する。マイラーフィルムを用いたLETが異なるマイクロビームによりマクロ的なDNA損傷分布の違いを可視化し、さらには、修復タンパク質XRCC1の分布のタイムラプス観察を行う。本実験に基づき、DNA損傷された個々の細胞に対する正確なLETとDNA損傷量、その後の細胞運命決定の考察を行う。