2019年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » VII. 保健物理と環境科学

[2D15-18] 環境放射能・放射線測定1

2019年9月12日(木) 16:05 〜 17:10 D会場 (共通教育棟 1F D12)

座長:森泉 純(名大)

16:20 〜 16:35

[2D16] 山林土壌用放射性セシウム簡易深度分布計の開発と性能評価

*小川 浩1、三浦 克恵2、井出 功一2、石川 晃平2、竹之内 克弥2、金井 羅門2、今井 元海2、小高 応理2、川本 徹1、上村 竜一2 (1. 産業技術総合研究所、2. 東京パワーテクノロジー株式会社)

キーワード:放射性セシウム、深度分布、土壌、山林

福島県の面積の多くを占める山林では、原発事故後8年が経過した現在も未だに線量が高い状態にある。土壌中の放射性セシウム分布の把握は一般に、土壌コアを採取してゲルマニウム半導体検出器で分析することによって行われるが、これには多くの労力と時間・費用を要する。そこで発表者らは、以前製作した溜め池底質用の放射能深度分布計を応用した、山林土壌中放射性セシウム深度分布の簡易測定の可能性を検証した。溜め池底質用と同様の複数のPINフォトダイオードセンサーを格納したパイプでγ線量率深度分布を5分間計測し、最大エントロピー法で放射性セシウム深度分布に逆変換した。結果は採取土壌の分析結果と良く整合した。本発表では福島県内の山林で行なった実地試験の結果と、リター等の山林土壌に特有の条件について考察する。