[2E19-23] 窒化物燃料サイクル

[2E23] 安全性・経済性向上を目指したMA核変換用窒化物燃料サイクルに関する研究開発

(13)液体Cd中へのZr及びランタニド元素の還元抽出挙動

*村上 毅¹、飯塚 政利¹、林 博和² (1. 電中研、2. JAEA)

キーワード：窒化物燃料、還元抽出、Zr、ランタニド、乾式処理

化学溶解法による使用済窒化物燃料再処理では、燃料中のアクチニド溶出に酸化剤(CdCl₂やZrCl₄)を用いるため、後段の還元抽出工程では溶融塩浴中にCd²⁺イオンやZr⁴⁺イオンが多く含まれる。そこで、還元抽出工程でのZr⁴⁺イオンの影響を明らかにするために、溶融LiCl-KCl(723 K)にZrCl₄および各種ランタニド塩化物を添加した系において、Zrおよびランタニドの還元析出試験を行った。得られた合金サンプルおよび溶融塩浴サンプルの組成分析結果を基に、これまでにほとんど知見のないZrの分離係数(Ce基準)を求めた。また、Zr⁴⁺イオンの共存により液体Cdを保持するアルミナるつぼの表面に合金膜が成長してしまう現象の防止のために、溶融塩浴中ZrおよびCdの電解回収を還元抽出の前処理工程として提案した。