2019年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-1 炉物理,核データの利用,臨界安全

[2J06-09] 臨界安全

2019年9月12日(木) 10:50 〜 11:55 J会場 (共通教育棟 2F D22)

座長:竹田 敏(阪大)

11:35 〜 11:50

[2J09] 界面活性剤自己集合体を用いた非溶解性中性子吸収材の開発

(4)中性子遮蔽能およびモデルデブリ付着性の評価

*南原 涼太1、久米 卓志1、牛尾 典明1 (1. 花王)

キーワード:非溶解性中性子吸収材、界面活性剤、ひも状ミセル、中性子透過率、中性子イメージング、ビスコトップ

福島第一原発において安全・迅速に燃料デブリの取出しを目的として、非溶解性中性子吸収材を用いた再臨界防止剤の開発を行っている。我々はこの吸収材として界面活性剤系レオロジー改質材(ビスコトップ;VT)に炭化ホウ素(B4C)を担持した高粘度流動体が有効と考えている。本報ではその中性子遮蔽能およびモデルデブリ付着性の評価を行った。VTとB4Cから成る非溶解性中性子吸収材を試料として中性子透過率の波長依存性を測定した。試料は、ほぼ B4C含有量から想定される中性子遮蔽能を有し、配合したB4C粒子が均一な分散状態にあることが示唆された。モデルデブリ付着性は中性子トモグラフィ(CT)法で評価した。測定中に試料が動かないようにB4C重量の1割をセメントに置換した吸収材を、アルミニウム製のモデルデブリに付着・固化させて測定した。CT再構成像から吸収材がモデルデブリに対して良好に付着していることが確認された。