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[2L02] 重水冷却ブランケットを採用した原型炉の水処理システムに関する研究
キーワード:原型炉、水処理システム、重水冷却ブランケット、減圧水蒸留、トリチウム
原型炉の燃料サイクルにおいては,トリチウムと重水素の精密な分離は必ずしも必要ではないが,軽水素の除去は重要な課題である.燃料サイクルへの軽水素の混入経路の一つは,ブランケット冷却水からのトリチウム除去である.軽水素の混入を極力低減するため,本研究では,ブランケットの冷却材に重水を用いた場合について,その水処理システムの概要を見積もった.同位体分離法は電気分解の必要が無く,水素ガスを用いない減圧水蒸留法とし,その運転条件を60℃,0.2気圧とした.冷却材重水の処理量とトリチウム濃度を6 t/h,370 GBq/kg,トリチウムの除去速度を130 g/dayとした.蒸留塔の高さは,濃縮流の流量によって大きく変わる.供給流に対して濃縮流の割合を10-5とした場合,蒸留塔の高さは約160 mと見積もられた.