2019年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[3A01-04] 沿岸域工学技術1

2019年9月13日(金) 09:45 〜 10:50 A会場 (共通教育棟 1F C11)

座長:中島 均(清水建設)

10:00 〜 10:15

[3A02] 沿岸部における地層処分のための工学技術に関する検討

(2)炭素鋼溶接部の腐食挙動に及ぼす溶液組成の影響

*小林 正人1、川久保 政洋1、柴田 勝志2、田上 直人2、稲葉 康介2 (1. 原環セ、2. MHI)

キーワード:地層処分、沿岸部、人工バリア、炭素鋼オーバーパック、溶接、腐食、品質改善

沿岸部の地下環境として、海水と淡水が混ざり合った地下水環境が想定される。これまでに実施された炭素鋼オーバーパックの溶接部の腐食試験は、人工海水や人工淡水を用いたものであった。沿岸部における腐食挙動のより現実的な評価に向けて、影響を与える重要な化学種であるCl-とHCO3-に着目し、それらの濃度・比率を変えた9種類の溶液条件を設定して試験を実施した。

影響評価は各溶液中における電気化学試験(100時間の定電位分極)後の試験片の表面形状計測結果を比較することによって実施した。保持する電位を一定とした場合、溶液組成によって腐食の減肉量に差が生じ、溶液組成の違いによって全面腐食・局部腐食・不働態化の3つの挙動が示された。

本報告では、炭素鋼オーバーパック溶接部の腐食挙動に及ぼす溶液化学組成の影響、及び溶接部の品質改善手法について報告する。