[3I13-15] 臨界対策

[3I15] 六ヶ所再処理工場において想定する重大事故（臨界）への対処について

(3)有機相で用いられる中性子吸収材(m-カルボラン)の分析手法について

*楠本 美紀¹、坂本 君江¹、山田 裕子¹、阿部 侑馬²、佐藤 友樹²、安齋 喜代志²、堀米 達哉² (1. 富士フイルム和光純薬、2. 日本原燃)

キーワード：m-カルボラン、中性子吸収材、定量、SIトレーサブル、定量NMR

六ヶ所再処理施設では有機相での臨界事故に備え、中性子吸収材としてm-カルボランを配備することとなった。緊急時に備え、m-カルボランはドデカンに溶解し、供給の容易な溶液状態で保管される。しかしながら、m-カルボランの物性に関するデータは乏しく、特に製造過程で含まれる不純物や保管時における構造変化等については知見がなかった。
よって、m-カルボラン中に含まれる物質の分析方法について検討するとともに、溶液中のm-カルボラン濃度を精度よく、且つSI トレーサブルに定量する手法を明確化した。不純物の定量には定量NMR(qNMR)による手法も採用した。