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[3L05] F82H鋼のクリープ特性に及ぼす微小試験片厚さの影響
キーワード:微小試験技術、ブランケット構造材料、表面効果
F82H鋼は核融合炉ブランケットの構造材料第一候補である。その照射クリープ特性評価にあたっては、管壁厚さ0.2 mmの内圧管クリープ試験片が用いられている。その変形体積は標準試験片と比較して非常に小さいため、内圧管で求められたデータの妥当性を判断するためには、クリープ特性における試験片の寸法効果を明らかにする必要がある。そこで本研究では、試験片の厚さがクリープ特性に及ぼす影響を調査する。平板微小試験片の厚さを0.14 mmから1.2 mmの範囲で変化させた。ゲージ部の長さと幅はそれぞれ5 mm及び1.2 mmである。負荷応力120 MPa、試験温度650°Cの場合、厚さ0.141及び0.268 mmの試験片の破断時間は約200 hであり、0.525 mm以上の試験片の300~360 hより短かった。表面近傍での拘束の小さい転位の運動等が薄い試験片のクリープ変形促進の原因として考えられる。