2020年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1A01-03] 放射線影響

2020年9月16日(水) 10:00 〜 11:00 A会場 (Zoomルーム1)

座長:吉田 浩子(東北大)

10:15 〜 10:30

[1A02] マウス諸臓器中のレドックス状態の違いはラドン吸入による抗酸化機能の亢進に影響する

*片岡 隆浩1、神﨑 訓枝2、迫田 晃弘2、首藤 妃奈1、矢野 準喜1、田中 裕史2、花元 克巳1、寺東 宏明3、光延 文裕4、山岡 聖典1 (1. 岡山大・院・保健、2. JAEA・人形峠、3. 岡山大・自然生命科学研究支援セ、4. 岡山大・院・医歯薬)

キーワード:ラドン、レドックス状態、抗酸化機能

我々は今までに,ラドン吸入によりマウス諸臓器中の抗酸化機能が亢進することを報告してきた。今回,各臓器におけるラドン吸入による抗酸化機能の亢進の違いについて検討した。すなわち,マウスに2または20kBq/m3のラドンを1・3・10日間各々吸入させ,脳・肺・心臓・肝臓・膵臓・胃・腎臓・小腸・大腸中の酸化ストレス関連指標を分析した。次に,主成分分析により,ラドン吸入をしていないマウス各臓器のレドックス状態の特徴を抽出した。さらに,その特徴毎に再度主成分分析をした。また,各相関係数も求めた。その結果,肝臓と腎臓は比較的抗酸化能の高いことがわかった。また,レドックス状態は,いずれの臓器もラドン吸入によりグルタチオン・過酸化脂質・過酸化水素に関連した相関係数が変化することがわかった。さらに,抗酸化能の低い臓器はスーパーオキシドジスムターゼに関連した相関係数が変化することもわかった。以上の所見などから,各臓器のレドックス状態の違いはラドン吸入による抗酸化機能の亢進に影響することが示唆できた。