2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 502-1 原子炉材料,環境劣化,照射効果,評価・分析技術

[1C05-09] 腐食

2020年9月16日(水) 15:55 〜 17:15 C会場 (Zoomルーム3)

座長:實川 資朗(福島高専)

16:55 〜 17:10

[1C09] 金属不純物溶存環境下でのSiCセラミックスの水熱腐食挙動

*中根 達矢1、多原 竜輝1、Anna Gubarevich1、吉田 克己1 (1. 東工大)

キーワード:炭化ケイ素、燃料被覆管代替材料、酸化保護皮膜、水熱腐食

現行の燃料被覆管に使用されているジルカロイの代替材料として注目されている炭化ケイ素(SiC)セラミックスの水熱腐食挙動を評価するために, ホットプレス法とCVD法で作製された2種類のSiCセラミックスを金属不純物(Na, Mg, Al, Ca, Cr 等)の溶存量が多い水環境と少ない水環境で, 300℃, 8.8MPaの水熱環境下で120時間腐食試験を行った. 金属不純物溶存量の少ない水環境では, SiCセラミックスの粒界から優先的に腐食される様子が見られた. 一方, 金属不純物溶存量の多い水環境下では, SiCセラミックスの表面がAl及びCrからなる酸化物層で覆われていた. 水熱腐食による腐食痕は見られなかったことから, SiCセラミックス表面に生成した酸化物層が水熱腐食に対する保護層として作用していることを明らかにした.