2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 401-2 原子炉の運転管理と点検保守

[2K01-05] 原子炉の保守,保全技術の高度化2

2020年9月17日(木) 10:15 〜 11:45 K会場 (Zoomルーム11)

座長:石橋 文彦(東芝ESS)

10:30 〜 10:45

[2K02] AIを用いた原子力発電所における異常予兆検知システムの開発

(4)2段階オートエンコーダによる検知アルゴリズムの改良

*内藤 晋1、田口 安則1、加藤 佑一1、中田 康太1、名倉 伊作2、富永 真哉2、三宅 亮太2、青木 俊夫2 (1. 東芝、2. 東芝ESS)

キーワード:プラント性能監視、プラントヘルスモニタリング、異常予兆検知、機械学習、深層学習、オートエンコーダ

原子力発電所において、プラントの性能と様々なシステムの健全性を監視する目的で、何千ものプロセス値が測定されている。運転員が全てのプロセス値を常時監視することは困難である。そこで、多数のプロセス値を同時に監視し、未知の事象を含めた異常予兆を、少ない誤検知で早期に検知可能にする、新しいデータ駆動型手法を開発した。深層学習のアルゴリズムのひとつであるオートエンコーダをベースに、原子力発電所のプロセス値の特徴に対応したネットワーク構造を構築した。2段階のオートエンコーダで構成され、それぞれが異なる性質の信号を学習することで、正常状態を高精度に予測する。この2段階オートエンコーダの異常検知性能を、3,100のアナログプロセス値を持つ1,100 MWの沸騰水型原子炉のシミュレーションデータで評価した。2段階オートエンコーダは、定常状態、過渡状態、および外乱下において、誤検知ゼロで優れた検知性能を示した。