[2K01-05] 原子炉の保守，保全技術の高度化2

[2K03] ＡＩを用いた原子力発電所における異常予兆検知システムの開発

(5)原子力発電所への導入へ向けたユーザーインターフェースの検討

*富永 真哉¹、名倉 伊作¹、三宅 亮太¹、青木 俊夫¹、内藤 晋²、田口 安則²、加藤 佑一²、中田 康太² (1. 東芝ESS、2. 東芝)

キーワード：異常予兆検知、AI、深層学習、ユーザーインターフェース、運転監視

原子力発電所では安定・安全運転のために何千ものプロセス値が測定されているが、運転員が全てのプロセス値を常時監視することは困難であり、測定データから運転における異変を正確に捉えるには十分の知識と経験が必要である。本研究では、これを実現するため深層学習のアルゴリズムのひとつであるオートエンコーダをベースとした検知アルゴリズムを開発し、フルスコープシミュレータのデータを用いて有効な検知性能を示すことを確認した。実際に本システムを原子力発電所に導入する際には、単に異常を検知するだけではなく、検知した異常を適切に報知し、ユーザーの対応を支援することによりユーザーの負担軽減を図り、発電所の保守性及び安全性向上に貢献するものである必要がある。今回、本システムを原子力発電所へ導入するために同発電所の一般的な系統構成やその運転監視の特徴を考慮したユーザーインターフェースと機器構成の検討結果について報告する。