2020年秋の大会

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一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2N01-05] 液体増殖材, 固体増殖材

2020年9月17日(木) 10:00 〜 11:25 N会場 (Zoomルーム14)

座長:八木 重郎(京大)

10:30 〜 10:45

[2N03] 過定比メタチタン酸リチウムLi2.12(2)TiO3+yの蒸発特性評価

*向井 啓祐1、安本 勝2、寺井 隆幸3 (1. 京大、2. 富士山環境センター、3. 東大)

キーワード:核融合、ブランケット、固体増殖材、蒸気圧、熱力学

核融合原型炉に装荷する先進トリチウム増殖材として、過定比メタチタン酸リチウム微小球の開発が進められている。過程比組成(Li/Ti >2)ではLi密度が増加する一方、高温化学挙動が大きく変化し、高温での蒸発反応が促進されることが報告されている。Liを含むガスの放出は、増殖材の燃料生産性能を低下させるだけでなく、構造材の腐食に影響を及ぼすと考えられる。ブランケット内部でのLi損失量の予測が不可欠であるが、環境パラメータ(温度、湿度、酸素濃度)が蒸発特性に与える影響は明らかにされていない。本研究では、雰囲気制御可能なクヌーセンセル高温質量分析計によって平衡蒸気圧測定を行い、各蒸発反応の平衡定数を得た。また平衡定数を用い、温度分布を持ったブランケット中のLi含有蒸気種の分圧の影響の評価をした。Li種の蒸発は特に温度と水蒸気分圧に大きく影響を受け、水蒸気分圧が1–10 Paの時にLi種の蒸発が最も低減できることを示した。