2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[3B07-10] 吸着・分離1

2020年9月18日(金) 14:45 〜 15:55 B会場 (Zoomルーム2)

座長:鈴木 晶大(NFD)

15:30 〜 15:45

[3B10] 繰り返し化学処理による粘土鉱物からのセシウム脱離評価

*金田 結依1,2、横山 啓一2、矢板 毅1,2 (1. 神戸大、2. JAEA)

キーワード:セシウム、粘土鉱物、化学処理

原子力発電所の事故によって放出された放射性セシウムは、土壌中の2:1型の粘土鉱物の層間に入り込むと強く固定され、従来のイオン交換法では除去することが困難であることが報告されている。そこで本研究では、2:1型粘土鉱物の黒雲母と風化黒雲母を対象とし、それらの層間へ水分子のネットワーク構造を構築するイオン(Structure-Making Ions : SMI)を挿入することで、層間を拡げて層構造を破壊せずに133Csを脱離させることを検討した。
SMIを用いて長時間の撹拌試験を行った場合と、短時間の撹拌の都度新しいSMIに交換し、繰返し撹拌試験を行った場合では、後者の繰り返しSMIを用いた方がCs脱離率の若干の増加及び層間の顕著な拡張が確認された。このことからSMI溶液を用いた撹拌を繰返し行うことで、粘土鉱物の層内に水和したイオンが侵入し、Csの交換が促進されたと考えられる。