[3C01-04] 福島第一原子力発電所汚染コンクリート1

[3C02] 放射性物質によるコンクリート汚染の機構解明と汚染分布推定に関する研究

(5)研究の全体計画

丸山 一平^1,2、山田 一夫³、*井田 雅也⁴、芳賀 和子⁴、五十嵐 豪²、駒 義和⁵ (1. 名古屋大学、2. 東京大学、3. 国立環境研究所、4. 太平洋コンサルタント、5. 日本原子力機構)

キーワード：福島第一原子力発電所、 コンクリート、廃炉、除染、収着、浸透、溶脱、炭酸化

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業の設計において、建屋コンクリートの汚染分布は、作業環境改善と廃棄物量削減のための除染作業および処分のための廃棄物量推定を検討する上で有用な情報である。そこで本研究では、放射性物質によるコンクリート汚染の機構解明を行い、さらに将来の汚染分布の推定に関する基礎研究に取り組んだ。本報では、研究の全体計画について報告する。コンクリートへの核種の浸透は、収着を伴う移流・拡散現象である。核種の収着・浸透挙動は、コンクリートの特徴（セメント種類、骨材中の粘土鉱物といった構成材料、飽水・乾燥、炭酸化やCa溶脱などの変質を含む状態）および核種の種類と濃度によって異なる。そこで、これらの要因がCs、Sr、α核種、および水の浸透に及ぼす影響を実験的に検討した。その上で、コンクリート中の水およびCsとSrの浸透の数値計算手法を検討した。