2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[3C05-08] 福島第一原子力発電所汚染コンクリート2

2020年9月18日(金) 15:55 〜 17:05 C会場 (Zoomルーム3)

座長:宇留賀 和義(電中研)

15:55 〜 16:10

[3C05] 放射性物質によるコンクリート汚染の機構解明と汚染分布推定に関する研究

(8)コンクリート中の液水移動に関する検討

*丸山 一平1、Kiran Rohith1、五十嵐 豪2、富田 さゆり3、芳賀 和子3、山田 一夫4 (1. 名古屋大学、2. 東京大学、3. 株式会社太平洋コンサルタント、4. 国立環境研究所)

キーワード:浸透、液水、コンクリート、水分移動、C-S-H

放射性物質の汚染推定ならびに放射性廃棄物処分に重要となるセメント系材料中の液水の移動について、特に乾燥後に液水と接したのちの移動について検討を行った。液水の移動について、X線ラジオグラフィを用いて可視化したところ、接水直後は時間の平方根と浸透深さ、あるいは浸透水量が比例する傾向を示したが、その後逸脱して浸透速度が緩慢になった。この理由を考察する目的で、1H-NMR Relaxometryの測定を行ったところ、セメント水和物の主要成分であるカルシウムシリケート水和物(C-S-H)のコロイド的性質に伴い、粗な空隙から水が浸透し、その後、C-S-Hに再配分され、C-S-H膨潤にともなう空隙構造の変化により、水分移動が律速することが明らかになった。