2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[3D07-10] 汚染分布評価

2020年9月18日(金) 14:45 〜 16:00 D会場 (Zoomルーム4)

座長:出光 一哉(九大)

15:15 〜 15:30

[3D09] 廃止措置終了確認のための被ばく線量評価方法の開発

(2)135Cs/137Cs同位体比を用いた放射性Csの起源特定

*島田 亜佐子1、塚原 剛彦2、野村 雅夫2、Min Soek Kim2、島田 太郎1、武田 聖司1、山口 徹治1 (1. JAEA、2. 東工大)

キーワード:135Cs/137Cs同位体比、起源特定、廃止措置、福島第一原子力発電所事故

廃止措置終了確認において、福島第一原子力発電所(1F)事故由来の放射性Csはバックグラウンドとして取り扱うことが可能であるが、そのためには放射性Csの起源特定が必要となる。そこで、135Cs/137Cs同位体比を用いた起源特定の可能性について検討を行った。高濃度土壌試料を分析して求めた1F起源の135Cs/137Cs同位体比は0.3628±0.0005であった。これに対し、廃止措置施設起源の同位体比が0.05~0.2大きかった場合に、0.1 Bq/gの廃止措置施設起源の137Cs濃度の標準偏差を0.01 Bq/g以下とするには、現状の測定器では低137Cs濃度で同位体比測定精度が落ちるため難しいことが示された。一方で、137Cs濃度が0.5 Bq/g以下の土壌に対しても標準偏差が0.0005以下となるよう135Cs/137Cs同位体比を測定できれば、起源の識別が可能となることが示唆された。