[3M05-07] 計測とシミュレーション

[3M05] リアルタイム中性子個人被ばく線量計の開発と応答特性評価に関する研究

*阿部 洋平^1,2、高田 真志¹、中村 尚司^2,4、青山 敬²、布宮 智也²、松本 哲郎³、増田 明彦³ (1. 防衛大学校、2. 富士電機株式会社、3. 国立研究開発法人産業技術総合研究所、4. 東北大学CYRIC)

キーワード：シリコンセンサー、熱中性子、アルベド中性子、リアルタイム中性子個人被ばく線量計、モンテカルロシミュレーション、エネルギー応答特性

中性子エネルギー分布は熱中性子から高速中性子まで幅広いエネルギーを有するため、リアルタイム中性子個人被ばく線量計はこれらの中性子を計測しなければならない。現在、幅広く利用されているリアルタイム線量計は２つのセンサーを用いている。熱中性子と速中性子計測用である。これまで、低いエネルギー領域で応答特性と線量当量換算係数との不一致により中性子被ばく線量評価の不確実性が生じていた。そこで本研究ではこのエネルギー領域の応答特性の改善を行い、より確度が高い中性子被ばく線量をリアルタイムに計測できるようにする。ここではモンテカルロシミュレーションコードPHITS3を用いて応答特性の改善評価を行った。その結果、熱中性子センサーをボロン遮へい体カバーで囲むことによりエネルギー応答特性を改善できることが分かった。