[3N08-13] プラズマ対向材料

[3N13] 複合イオン照射したプラズマ対向材料中の水素・ヘリウム挙動の高精度測定

*宮本 光貴¹、杉本 有隆¹、原 一智¹、治田 充貴²、岩切 宏友³、倉田 博基² (1. 島根大、2. 京大、3. 琉球大)

キーワード：プラズマ対向材料、水素同位体およびヘリウム、ベリリウム、昇温脱離ガス実験、STEM-EELS

プラズマ対向材料中の水素同位体およびヘリウムの挙動の理解は，プラズマ制御および材料の健全性に関わる極めて重要な課題である．本研究は，主に重水素・ヘリウム複合イオン照射したベリリウム試料の，高分解能質量分析計を用いた昇温脱離ガス実験，および，モノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡（STEM-EELS）による軽元素マッピングにより，材料中の水素同位体・ヘリウムの存在状態を高精度に測定することを目的としている．実験の結果，材料中の重水素・ヘリウムの多くは，照射により導入されたバブル内部に存在することが確認された．さらに重水素・ヘリウムの濃度分布像測定に成功し，条件次第で，ヘリウムはバブル内に均一に存在するのに対し，重水素はバブル内表面に局在して捕捉されることを観察した．