2020年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-1 炉物理,核データの利用,臨界安全

[1I08-12] 新型炉開発

2020年3月16日(月) 15:35 〜 17:00 I会場 (共通講義棟 M棟2F M-23)

座長:遠藤 知弘(名大)

16:20 〜 16:35

[1I11] 水素化物減速ヒートパイプ冷却超小型炉MoveluXの開発

(3)受動的炉心反応度制御装置の概念検討

*木村 礼1、金村 祥平1、高橋 優也1、浅野 和仁1 (1. 東芝ESS)

キーワード:SMR、超小型炉、ヒートパイプ、受動的安全性、反応度制御

将来的な脱炭素化社会へ向けて,電力供給以外にも熱利用,水素製造など多目的な利用を想定した超小型原子炉システムMoveluX(Mobile VEry small reactor for Local Utility in X-mark)の開発に取り組んでいる.本原子炉はヒートパイプ冷却・水素化物固体減速材を作用してシステムを簡略化し,可搬性が高く,可動部を用いずに受動的除熱・受動的炉停止が可能な原子炉システムを目指している.本原子炉では受動的な炉心反応度制御装置として液体リチウムを用いたLithium Expansion Module,LEMの適用を検討していたが,トリチウムの発生・濃縮リチウムのコスト・化学的活性などの課題から代替となる液体中性子吸収材の検討を行った.その結果,In-Gd合金を用いることで,比較的低融点で十分な価値を持つ受動的反応度制御装置の可能性を示した.