2020年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)/601-1 プラズマ工学(慣性核融合を含む)

[1L10-13] 液体金属・固体増殖材

2020年3月16日(月) 15:50 〜 16:55 L会場 (共通講義棟 S棟2F S-22)

座長:波多野 雄治(富山大)

15:50 〜 16:05

[1L10] 液体金属とコンクリート材料の共存性に関する研究

*嘉納 悠生1、近藤 正聡1、千々和 伸浩1、オ ミンホ1、玉井 芳恵1 (1. 東京工業大学)

キーワード:液体増殖ブランケット、液体金属冷却材、化学的共存性、コンクリート

液体⾦属を⽤いた液体増殖ブランケットは、常圧のシステムであるため加圧⽔を冷却材とするシステムに比べ漏洩事故時のリスクが小さい。その一方、建屋に高温の液体金属が漏れ出した際、放射性核種⾶散抑制の観点から、建屋コンクリートとの反応性に注意する必要がある。ナトリウムとコンクリートの反応性については既住研究があるが、液体増殖材とコンクリートとの反応性については未だに情報が限定的である。本研究の目的は高温の液体金属とコンクリートの反応性を調べることである。核融合炉や高速炉などで使用が検討されている数種類の液体金属(Pb-17Li, Pb, Snなど)にセメント硬化体を浸漬し、500℃のアルゴン雰囲気中で250時間加熱し、断面を観察した。この結果Pb-17Liに浸漬したセメント片のみが粉末状になり、形状を維持していなかった。また、EPMAを用いて、水分量の異なるセメントとスズの反応性を比較したところ、水分割合の高いセメントへのスズの浸食が確認できた。