2020年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-3 トリチウム工学(燃料回収・精製,計測,同位体効果,安全取扱い)

[2L01-08] トリチウム放出挙動・生産・測定

2020年3月17日(火) 10:00 〜 12:10 L会場 (共通講義棟 S棟2F S-22)

座長:大塚 哲平(近大)

11:45 〜 12:00

[2L08] プロトンポンプによる原型炉一次燃料系水素同位体ダイレクトリサイクルの効果

*小西 哲之1、宮垣 寛之1、向井 啓祐1、日渡 良爾2、磯部 兼継2、増崎 貴3、田中 将裕3、原 正憲4、片山 一成5 (1. 京都大学、2. 量研、3. 核融合研、4. 富山大、5. 九大)

キーワード:トリチウム、原型炉  、燃料系、プロトン導電体、ダイレクトリサイクル

核融合原型炉の一次燃料系において、プロトン導電体を用いた水素同位体移送によるダイレクトリサイクルを導入した場合の燃料系のインベントリーと応答に対する影響を評価した。プロトン導電体を水素透過性金属板で挟んだ構造を持つポンプは、ダイバータから水素同位体を選択的に気相で排気昇圧する機能を持つ。移送量は電流、圧縮率はネルンストの式に従うので、定常時で200Pam3/s、吐出側100kPaと設定し、プロトンポンプの電流密度を1mA/cm2と仮定した。1.5GWの核融合出力を発生した場合燃焼率~プラズマ排気におけるヘリウム濃度は1%程度となり、コアでの燃焼の妨げにはならないと予想される。リサイクル時定数はガスパフでは20秒程度になる。ペレットでは固化してインジェクターから射出されるまでの時間で支配される。水素同位体のPd合金膜の透過と酸化物での電位から予想される単段での分離を考慮すると、ペレットでプラズマ中心部にトリチウムを濃縮して入射できる。