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[1C07] CaイオンおよびMgイオン共存下における過飽和ケイ酸の析出挙動の評価
キーワード:地層処分、過飽和ケイ酸、析出、核種移行、共存イオン
地層処分では、多量のセメント系材料を用いることから、セメントとの接触により地下水がアルカリ化し、鉱物の主成分であるケイ酸が溶出する。一方で、下流側では希釈や分散によって通常の地下水pHに戻る。この際、地下水中のケイ酸が過飽和となり岩盤へ析出するため、地下水流路の狭隘化に伴う核種移行抑制効果が期待できる。地下水中には、岩盤やセメントに起因するCaイオンやMgイオンが溶存しており、これらが過飽和ケイ酸の析出に及ぼす影響を考慮する必要がある。本研究では、亀裂内流路において既に変質を受けた表面を模擬するために固相として非晶質シリカを用い、CaイオンおよびMgイオンの両方を0~14 mMの範囲で共存させ、6時間にわたり過飽和ケイ酸の析出実験を行なった。その結果、共存イオン濃度が高くなるにつれ、見かけの析出速度定数が大きくなった。また、Caイオンは、Mgイオンに比べ、ケイ酸析出を促進させる効果が大きい可能性が示唆された。