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[1E04] 崩壊しない津波海岸堤防の提案と多重防御を含む適地選定
キーワード:不崩壊、津波海岸堤防、函体内蔵、適地選定、多重防御、PSA
想定外の如何なる津波に対しても”崩壊せずに基本構造を保つ”という新たな堤体概念に基づく津波海岸堤防を原発用に適用し、津波に対する安全性が極めて重要な原発を守ることを目的とする.その断面構造とは,自己安定的な転倒も崩壊もしない函体内蔵型の丘陵断面形の津波海岸堤防である.原発を新設する場合は新型津波海岸堤防の適用が容易である.しかし,既設の津波対策施設については,一体型の新断面へ改修するためには鉄筋構造体の必要がある.この制限を満たす既存の津波構造物に限られる.そのため,極めて重要な既設原発を対象として,植栽された丘陵状の公園型となる新しい安定型津波海岸堤防を併設することによって多重防御にすることを提案した.なお,この設計断面は,津波に対する確率論的リスク評価法から決定論的設計への簡略化が図られ、背後の原子力発電所の津波に関する安全設計に貢献すると考える。