2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[1F07-11] 核分裂理論

2021年9月8日(水) 14:45 〜 16:15 F会場

座長:西尾 勝久 (JAEA)

15:00 〜 15:15

[1F08] 4次元ランジュバン模型による235U, 238U, 239Puの中性子誘起核分裂における核分裂片TKEの研究

*島田 和弥1、石塚 知香子1、千葉 敏1 (1. 東工大)

キーワード:核データ、核分裂、ランジュバン模型、運動エネルギー、マルチチャンスフィッション

我々は東工大4次元ランジュバン模型を用いてアクチノイドから超重原子核の領域における核分裂機構の解明を統一的に行って来た。ランジュバン模型への動力学変数のゼロ点振動エネルギーに相当するパラメータの導入や調整により、分裂片質量数分布や全運動エネルギーの再現精度が向上してきた。しかし、TALYSで計算したマルチチャンスフィッション補正の全運動エネルギーへの影響が強調されすぎている課題があった。そこで本研究では、マルチチャンスフィッション確率をJENDLから採用した。また、これまでViolaの系統式で補正していたマルチチャンスフィッションで生じる分裂核に対しての全運動エネルギーを全てランジュバン計算結果に置き換えた。これらにより、複合核236U、239Uと240Puの分裂片質量数分布と全運動エネルギーの定量性の向上が見られた。