2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-1 炉物理,核データの利用,臨界安全

[1I01-06] 燃料デブリ特性評価

2021年9月8日(水) 10:10 〜 11:55 I会場

座長:木村 礼 (東芝ESS)

10:40 〜 10:55

[1I03] 界面活性剤自己集合体を用いた非溶解性中性子吸収材の開発

(5)流動性およびモデルデブリ展着性の評価

*南原 涼太1、久米 卓志1、牛尾 典明1 (1. 花王)

キーワード:非溶解性中性子吸収材、界面活性剤、ひも状ミセル、流動性、付着性

我々は、福島第一原子力発電所の燃料デブリの取出しを安全・迅速に進めるための再臨界防止剤として、非溶解性中性子吸収材の開発を行っている。特に、界面活性剤系レオロジー改質剤(ビスコトップ)に炭化ホウ素(B4C)を担持した粘性体タイプの高粘度流動体(開発品)が、吸収材として有効と考えている。粘性体タイプの吸収材は、水中でデブリ表面に拡がる流動性と取り出し時にデブリを覆う付着性の両方が期待される。本発表では開発品のモデルデブリへの付着性ならびに間隙への流入特性を評価した結果を報告する。結果から、開発品は界面活性剤濃度を調整することで、間隙への流入速度を幅広く制御可能であり、上部の間隙に滞留させることも可能であるとわかった。これにより、上部の取り出し対象となるデブリへ効果的に展着し、再臨界の防止に有効である可能性が得られた。