2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1L07-14] ブランケット材料

2021年9月8日(水) 14:45 〜 17:00 L会場

座長:向井 啓祐 (京大)

16:15 〜 16:30

[1L13] 湿潤雰囲気下でのLi2ZrO3のCO2吸収特性

*冨浪 洸亮1、平野 晃大1、壷井 裕気1、谷池 晃1、古山 雄一1 (1. 神戸大)

キーワード:Li₂ZrO₃、H₂O濃度、CO₂吸収特性、NRBS分析、重量測定

ブランケット候補材料であるLi2ZrO3は室温でCO2を吸収することが報告されている。Li2ZrO3がCO2を吸収すると、材料表面にLi2CO3の層が形成され、表面近傍領域での組成が変化してしまうため、ブランケット材料の役割であるトリチウムの回収効率が低下する恐れがある。しかし、Li2ZrO3のCO2吸収現象には不明点が多く、基礎研究が必要である。そこで、本研究ではLi2ZrO3のCO2吸収特性について調べた。Li2ZrO3試料を乾燥空気、乾燥CO2ガス、湿潤空気、湿潤Arガス雰囲気に曝露し、これらの試料に対して非ラザフォード後方散乱分光法(NRBS)および重量測定を用いた実験を行った。NRBS分析から試料表面近傍領域の炭素面密度を求め、それをCO2吸収量として、一方重量測定から重量増加分を試料全体のCO2吸収量として評価した。NRBS分析および重量測定の結果から、雰囲気中のH2Oが試料表面近傍領域におけるCO2吸収を促進させていることを示唆している。