2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 504-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[2B04-06] 新規分離・分析法の検討と評価2

2021年9月9日(木) 11:00 〜 12:00 B会場

座長:塚田 毅志 (電中研)

11:30 〜 11:45

[2B06] 福島第一原子力発電所1・2号機共用スタックドレンサンプ水の核種分析

*島田 亜佐子1、谷口 良徳1、大平 早希1、飯田 芳久1 (1. 原子力機構)

キーワード:福島第一原子力発電所、ドレンサンプ水、核種分析、1号機ベント、Csの化学形態

福島第一原子力発電所1号機のベントにより放出されたCs等の化学形態の推定を主な目的として、事故当時の情報を残していると考えられる1・2号機共用スタックドレンサンプ水(ドレン水)の核種を分析した。減衰補正により事故時に換算したドレン水中137Cs、90Sr、129I及び1号機由来全Mo濃度はそれぞれ1.4×10-10、1.2×10-13、1.6×10-10、1.3×10-12 mol/mlであった。ORIGEN計算値から初期インベントリにおける全Cs/137Cs及び全I/129Iの値を求め、その値と測定値からドレン水中の全Csと全Iを見積もった。全Csと全I、全Moの比は0.66、4.1×10-3であった。この結果から、CsMoO4以外の化学形態(CsI等)が支配的であると推定され、水蒸気が少ない状態で炉心溶融が進展したことが示唆された。