2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[2C01-04] 材料1

2021年9月9日(木) 09:30 〜 10:40 C会場

座長:斉藤 拓巳 (東大)

10:00 〜 10:15

[2C03] 二次鉱物としてのマグネシウム含有カルシウムシリケート水和物とユウロピウムとの相互作用の評価

*太原 亮1、千田 太詩1、関 亜美1、新堀 雄一1 (1. 東北大)

キーワード:地層処分、カルシウムシリケート水和物、蛍光分析、ユウロピウム、収着

地層処分場周辺の地下環境はセメント系材料と地下水が長期間接触することで高アルカリ化し、地下水流路内にカルシウムシリケート水和物(CSH)が二次鉱物として生成すると考えられている。CSHには核種収着効果が期待されているが、地下水や岩盤中に存在するマグネシウム(Mg)がCSHに含有した場合の構造変化や核種収着挙動への影響を評価した報告例は少ない。他方、廃棄物中に含まれるアメリシウム(Am)は、Am(OH)3のコロイドとして地下水流路を移行することが懸念されている。そこで本研究では、Amと化学的性質が類似するユーロピウム(Eu)を用いて、CSHへ含有させるMg量をパラメータとした収着実験を行った。その結果、ラマン分光分析より、Mg含有量の増加に伴いCSHにおけるシリカ鎖の重合が促進されることが明らかとなった。一方で、蛍光分光分析より、Mg含有CSHがMgを含有しないCSHと同様にEuを取り込んでいることが確認され、Mg含有がEuの収着へ及ぼす影響は小さいことが示唆された。