2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 501-2 核燃料とその照射挙動

[2D01-04] 軽水炉燃料の照射挙動および事故時挙動

2021年9月9日(木) 09:30 〜 10:45 D会場

座長:坂本 寛 (NFD)

10:00 〜 10:15

[2D03] ナノインデンテーション法を用いた燃料被覆管の機械特性評価

*山内 紹裕1、垣内 一雄2、宇田川 豊2、北野 剛司1 (1. 原子力規制庁長官官房技術基盤グループ、2. 国立研究機関法人日本原子力研究開発機構)

キーワード:燃料被覆管、ジルコニウム合金、機械特性評価、ナノインデンテーション

燃料被覆管は、水素化や高温酸化により機械特性が劣化する。微細組織の変化がマクロな機械特性に与える影響を把握するため、ナノインデンテーション法を用いた試験を実施している。本報告では、同手法をZr合金被覆管に適用する上で有効なデータ補正手法およびLOCA模擬試験後試料の測定結果について紹介する。補正手法の検討では、圧痕周辺の盛り上がり(パイルアップ)を考慮した面積関数を決定し、これを補正に用いることで、硬さやヤング率の荷重依存性が低減することを確認した。測定の一例として、昇温破裂後に1200℃にてECR約20%まで高温酸化し、700℃まで徐冷後、クエンチした被覆管試料の硬さを評価した。破裂部から軸方向に約20 mm位置における残存金属層中の硬さ分布は、破裂部と比較して高い側にシフトしており、prior-β相中の水素濃度増加および析出α相中の酸素濃度増加に起因していると考えられた。