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[2E03] 高速炉における炉心損傷事故の発生を防止する受動的炉停止デバイスの開発
(5)デバイス構造の検討と可視化試験によるデバイス内燃料移動挙動の基礎評価
キーワード:高速炉、炉心損傷事故、受動安全、過酷事故発生防止
本プロジェクトで提案する集合体型の受動的炉停止デバイスは、設計基準を超える炉心温度上昇時に固相から液相に変化する燃料物質を封入したピン(デバイスピン)を束ねたものである。過酷事故発生時にはデバイスピン内で反応度価値が低い下部領域 に燃料を移動させることで、原子炉を未臨界状態へ導く安全機能を有する。本研究では、実証炉クラスの高速炉炉心を想定し、炉心熱流動過渡解析による安全評価結果等に基づき、炉停止デバイスの具体的な構造を検討した。また、デバイスピン内で液相化する燃料は過酷事故への進展を防止する時間内で移動する必要があるが、移動時間は主に燃料の粘性に依存することが想定される。本研究では、燃料の組成選定等に資する基礎的知見の取得を目的として、粘性が異なる液体物質を用いて細管内での液相移動の可視化試験を実施し、移動時間に及ぼす粘性の影響を評価した。