[2L01-05] プラズマ対向機器工学

[2L02] QUEST水素プラズマ曝露した照射損傷導入タングステンの水素同位体滞留挙動

*大矢 恭久¹、小池 彩華¹、平田 詩織¹、小山 優輝¹、芦沢 京祐¹、吉田 直亮²、花田 和明² (1. 静岡大学、2. 九州大学)

キーワード：水素同位体、照射損傷、タングステン、クエスト

九州大学大型プラズマ装置QUESTにあらかじめ高エネルギー鉄イオン照射により照射損傷を導入したタングステン試料を設置し、照射損傷を有する壁へのプラズマ運転における水素同位体滞留挙動に関する知見を得ることを目的とした。QUESTでの水素プラズマ照射後、静岡大学にて重水素イオン照射を行い、重水素の滞留挙動を評価した。その結果、下部壁では捕捉エネルギーが顕著に低いことが示された。鉄照射によって表面近傍に導入された欠陥により、重水素が表面に高密度で滞留し、再放出してしまうとともに、堆積物による水素拡散バリアとして機能し、内部への拡散が抑制されていることが示唆された。また、QUESTでは長時間放電時に上部壁へ損傷が導入されているとともに、CHI放電による照射損傷が重水素滞留挙動に影響していると考えられる。