2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-3 トリチウム工学(燃料回収・精製,計測,同位体効果,安全取扱い)

[2L06-08] トリチウム工学

2021年9月9日(木) 11:00 〜 12:00 L会場

座長:大矢 恭久 (静岡大)

11:00 〜 11:15

[2L06] リチウム酸化物共存下におけるニッケル被覆チタン球状粉末の水素吸蔵特性

*山下 和輝1、大塚 哲平1、後藤 実2、松浦 秀明4、濱本 真平2、中川 繁昭2、片山 一成3、石塚 悦男2 (1. 近畿大学、2. 原子力機構、3. 九大総理工、4. 九大院工)

キーワード:トリチウム、リチウム酸化物、水素吸蔵合金

高温ガス炉において中性子と酸化物中のリチウムとの核反応によって、核融合炉用燃料トリチウムを生成し、水素吸蔵合金であるジルコニウムによって回収する方法が提案されている。本研究では、水素吸蔵合金表面に酸化防止のためにニッケルを被覆し、リチウム酸化物(LiAlO2)共存下におけるニッケル被覆水素吸蔵合金の水素吸蔵特性を評価することを目的とした。

試料として、ジルコニウムと同程度の水素吸蔵能をもつチタン(Ti)のアトマイズ球状粉末(平均粒径40 µm)を用いた。無電解湿式メッキ法により、球状チタン粉末表面に0.3 µmまたは1.0 μm,3.0 µm厚さのニッケルを被覆することに成功した。初期水素ガス圧力2.7 x 10-2 Paとし、873 KにおけるTi球状粉末およびNi被覆材の水素吸蔵速度を圧力変化から調べた。発表では、リチウム酸化物共存下における球状チタン粉末の水素吸蔵速度に及ぼすニッケル被膜の影響を議論する。