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[2M08] 福島における放射性物質分布調査
(14)山木屋地区における渓流から河川への土砂流出とセシウム動態に対する観測データを用いた除染の影響
キーワード:放射性セシウム、福島第一原子力発電所事故、Arcgis、除染
除染活動により農地では表土が剥がれ、森林では林床のくずが除去されたことから多くの土砂が川に流れだすことが報告されている。本研究では、2013年から2019年までの長期モニタリングに基づき、上流域(源流域)での除染活動が、福島県川俣町山木屋地区において,河川での137Cs濃度に与える影響に着目した。調査方法としてはパーシャルフリューム、水位計、濁度計を用いて流水量と土砂流出量を求め、SSサンプラーで懸濁物質を捕集、乾燥後Ge半導体検出器で懸濁態137Cs濃度を測定し、環境省から取得した除染に関する情報をArcGIS を用いて地図上に落とし、年度ごとの除染マップを作成した。これから除染が行われた疣石山では2014年に急速に正規化セシウム濃度が減少し、除染が行われていない世戸八山、石平山ではセシウム濃度の減少は見られない。また、河川は源流域の中間ぐらいのセシウム濃度となっていることがわかった。