2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[3C05-07] 解体・除染・評価技術1

2021年9月10日(金) 10:35 〜 11:25 C会場

座長:川崎 大介 (福井大)

10:35 〜 10:50

[3C05] 検出シミュレーションによる被覆ケーブル・制御盤を対象としたクリアランス測定の可能性検討

*行川 正和1、島田 太郎2、武田 聖司2 (1. ナイス、2. JAEA)

キーワード:検出シミュレーション、クリアランス、被覆ケーブル、制御盤、放射化生成物、PHITS、プラスチックシンチレーション、可搬型Ge検出器

2020年8月の規則改正により、従来の金属くず等とは異なる被覆ケーブルや制御盤等の複合材がクリアランス対象となるとともに、核種数も274に拡大した。金属くず等の単一材質とは異なり、測定時間、密度差および集積状況と線源位置の組み合わせなどに応じた検出器応答の変化によってクリアランス判定に影響を与える可能性がある。また、被覆ケーブルについては、新たに考慮することが必要となった放射化生成物である Zn-65、Sb-125などが検出可能であるかを確認する必要がある。そこで、上記の新規対象物に対し、プラスチックシンチレーションあるいは可搬型Ge検出器による測定体系をモデル化し、PHITSコードを用いた検出器応答シミュレーションを実施し、既往の測定・評価方法でクリアランス測定が可能であるかを評価した。その結果、100kg程度に巻いた被覆ケーブルでは現実的な測定時間でクリアランスレベルが測定可能であることがわかった。一方、寸法の大きい制御盤の筐体を原姿で可搬型Geにより測定する場合、金属製部品が多数集約される部分において、線源と検出器の距離や散乱の影響により中心位置からの1回の測定ではクリアランス判定することが困難な場合があり、検出器位置を変えて複数回測定する必要があることがわかった。