2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[3C05-07] 解体・除染・評価技術1

2021年9月10日(金) 10:35 〜 11:25 C会場

座長:川崎 大介 (福井大)

11:05 〜 11:20

[3C07] 廃止措置終了確認のための被ばく線量評価方法の開発

(2)被ばく線量評価に反映する放射能分布の経時的変化の評価方法の検討

*三輪 一爾1、行川 正和2、島田 太郎1、武田 聖司1 (1. JAEA、2. ナイス)

キーワード:廃止措置、核種移行、地表面流、土砂移動、汚染分布、被ばく評価

サイト内の土壌表層に残存する土壌への収着性が高い核種は、地表面流や土砂移動を伴う降雨等による移行によって海洋への流出やサイト内での局所的な蓄積が生じる。このため、こうした地表面流と土砂移動現象、それにより生じる核種移行、及び公衆への被ばく線量への影響を包括的に評価する手法開発を行っている。収着性が高い核種による地表汚染では土壌中濃度は鉛直プロファイルを有するので、深度毎の土壌中核種濃度に応じて移動土砂中の核種濃度を評価するモデルを作成した。さらに移動土砂中の核種濃度はその土壌粒子の粒径に依存することが知られており、解析から得られる移動土砂の粒径毎の比表面積比により核種濃度を評価するモデルを作成した。以上の評価モデルを用いて我が国における降水量が多い地域を想定した137Cs表層汚染に対する1年間の試解析を行った結果、周囲より標高の低い窪地に核種が集中することにより窪地内において空間線量率が数倍程度上昇する地点が生じ、1F事故後に観測されているような窪地地形における空間線量率上昇を再現することができた。