12:10 〜 12:25
[3C11] 商業用原子力発電所の安全・合理的な廃止措置の実現に向けた課題整理と解決方針(案)に関する研究
キーワード:廃止措置、放射性廃棄物、クリアランス、立地自治体
わが国では2021年6月時点で計18基(福島第一原子力発電所1~6号機を除く)の原子力発電プラントの廃止措置が決定・遂行中であり、廃止措置に係る多種多様なステークホルダーを含めた原子力産業全体として、廃止措置の安全かつ合理的な遂行を妨げうる課題の特定とその解決が急務となっている。著者らは、原子力産業界(電気事業者、メーカー、ゼネコン等)、立地地域、有識者等多種多様な廃止措置に関わるステークホルダーへのヒアリングおよびディスカッションを通じて、商業用原子力発電所の廃止措置に係る業界横断的な課題の抽出、およびその解決策の検討を実施した。その結果、廃棄物処理処分といった既存の課題に加え、複数基の同時廃炉による作業上の懸念や多様なステークホルダー間での安全に関する認識ギャップの存在等の新たな課題を特定した。本稿では、これら課題の整理結果とともに、課題に対する解決方針(案)を提案する。