2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[3I09-12] 新型炉特性評価

2021年9月10日(金) 14:45 〜 15:55 I会場

座長:秋江 拓志 (JAEA)

14:45 〜 15:00

[3I09] トリウム燃料を用いるBWRのPu消費性能と発電原価に関する研究

*井上 徹也1、高木 直行1 (1. 東京都市大学)

キーワード:Th-MOX燃料、発電コスト、燃料サイクル費、沸騰水型軽水炉、トリウム利用原子炉

余剰Puの有効利用先の一つとして、Uを母材とするMOX燃料(U-MOX)によるプルサーマル計画が進められている。しかし、U-MOXは炉内でPuが消費されると同時に、母材のUからPuが新たに生成される。これに対し、母材をThに置き換えたMOX燃料(Th-MOX)が利用可能であれば、炉内で新たに生成されるPuを抑制しつつ、効率的にPu燃焼を行えると期待できる。またTh燃料を装荷した軽水炉は、通常のU燃料炉と比較し、高い転換比を持つ傾向がある。この優れた転換性能により、長期間fissileを維持しやすく、高燃焼度化が期待される。よって原子炉の経済性向上に繋がる可能性がある。
本研究では、Th-MOX燃料を用いる軽水炉の基礎的な炉心特性や、Pu燃焼特性を明らかにし、その発電原価の評価を行った。