2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[3J01-04] 沸騰・凝縮

2021年9月10日(金) 09:30 〜 10:45 J会場

座長:劉 維 (九大)

09:45 〜 10:00

[3J02] 核沸騰による流下液膜からの液滴飛散開始条件に関する実験的検討

*田渕 純平1、Raka Firman1、大川 富雄1、成島 勇気2、古市 肇2、上遠野 健一2 (1. 電通大、2. 日立)

キーワード:沸騰水型原子炉、ドライアウト、液滴飛散、実験

沸騰水型原子炉において環状流中で生じる液滴飛散現象はドライアウトの発生と密接に関係しているため、液滴飛散現象を正確に予測することが原子炉の安全設計上重要である。従来モデルの予測精度向上のためには、液膜中の核沸騰に起因する液滴飛散モデルの開発が求められる。本研究では、核沸騰によって引き起こされる液滴飛散現象の可視化実験を実施し,各種実験パラメータが液滴飛散開始条件に与える影響を調査した。実験では、大気圧条件下で水-空気を用いて矩形流路に強制対流液膜を形成し、液膜を加熱することで沸騰による液膜への影響を観察した。可視化結果から核沸騰に起因する液滴飛散現象は熱流束に依存して2種類存在することを明らかにした。これらの可視化結果の比較により、熱流束の高い条件(約1000kW/m2)では約1mm以上の液滴が発生し、より飛散総量の変化に寄与することから、モデル開発上重要な要因になることがわかった。