2021年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-4 量子線の医学利用

[3D01-04] 医療応用

2021年3月19日(金) 10:45 〜 12:00 D会場 (Zoomルーム4)

座長:前畑 京介 (帝京大)

11:15 〜 11:30

[3D03] 電子線形加速器とRa-226を用いたAc-225放射性医薬品生成の検討

(1)単離Ra-226ターゲット設計とAc-225収量評価

*三好 邦博1、尾関 政文1、永津 弘太郎2、菊永 英寿3、柏木 茂3、上坂 充1 (1. 東大、2. 放医研、3. 東北大)

キーワード:標的α線治療、Ra-226、Ac-225、電子線形加速器、光核反応

近年、核医学において標的α線治療と呼ばれるRI内用療法への関心が高まっている。標的α線治療とは、がんなどの特定の標的に集積しやすい薬剤にα線放出核を標識し、それを投与してRIから放出される放射線によって治療する方法である。標識するα線放出核の中でもAc-225(半減期10日)は特に期待されるRIの1つであるが、Th-229に由来する現在の生成方法では供給量が限られており、更なる臨床応用の推進のために加速器等を用いた生成研究が各国で進められている。今回我々はAc-225の親核種であるRa-225をRa-226の光核反応によって生成する手法に着目し、これまでRa-226ターゲットの検討および照射容器の設計を進め、電子線形加速器によるAc-225生成の実現可能性の検討を進めてきた。本発表では、電子線形加速器によるRa-226照射を想定したAc-225生成量シミュレーション、単離Ra-226ターゲットの生成および東北大学ELPHにおける照射実験結果について報告する。