2022年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2A10-15] 核反応理論

2022年3月17日(木) 14:45 〜 16:25 A会場

座長:湊 太志 (JAEA)

15:30 〜 15:45

[2A13] 密度依存型相対論的平均場理論を用いた核分裂障壁に対する三軸非対称性と対相互作用の効果

*河野 大樹1、石塚 知香子1、稲倉 恒法1、千葉 敏1 (1. 東工大)

キーワード:核データ、相対論的平均場理論、核分裂障壁、アクチノイド、三軸非対称性、対相関

微視的理論による核分裂障壁の予測は核分裂機構を理解する上で重要であるが困難であり、数MeV程度の誤差が生じることが知られている。多くの理論予測では計算コストが抑えられる軸対称性が仮定されており、その際、対相関力強度を調整することが有効であると確認されている。しかしながら、複数の相対論的モデルで三軸非対称性の結果が軸対称の場合に比べて2MeV程度改善されることが報告されている。そこで、本研究では、密度依存型相対論的平均場理論を用いてアクチノイド領域核種の核分裂障壁を軸対称および三軸非対称の場合に計算し、三軸非対称性の効果を検証した。三軸非対称性を課した計算で改善したものの核種によっては依然として2MeV程度の誤差が生じていることが分かり、この様な核種においては対相関力強度を調整することで核分裂障壁の再現が可能であること確認したのでその結果についても報告する。