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[1B07] 高真空下において二酸化ウランからアブレーションで原子化したウラン中性原子群の柱状密度と移動速度
キーワード:レーザーアブレーション、高真空、U中性原子、レーザー吸収分光
共鳴イオン化質量分析の原子化では,スパッタリングによるUO2からの低いウラン原子収率をレーザーアブレーションで改善することが期待できる.しかし,共鳴イオン化レーザーの遅延時間の決定に必要となるアブレーションされたU原子の挙動については,高真空下における知見が少ない.本研究では,UO2からアブレーションされた基底状態と励起状態のU中性原子群の密度と速度を明らかにした.実験では,3.0 × 10-4 PaでUO2にレーザーアブレーションを行い,試料表面から垂直方向に複数の位置で,基底状態5L6と励起状態5K5のウラン中性原子のレーザー吸収の測定を行い,吸光度と柱状密度を計算した.基底状態の柱状密度は試料表面から 1 mmの位置で,レーザー照射後の0.7 μsで最大となり1.1 × 1013 cm-2となった.吸光度ピークの空間的な移動と励起状態で見られたドップラー分裂から,原子群の中には最密層が形成されており,終端速度3.0 × 103 ms-1に到達していることが分かった.